『あぁっ!?おい、ガキがどうしてここにいるんだよ!?俺たちゃぁガキなんぞに興味ねえぞ!』


夜に出かけただけですぐにこれ。

この時の人は酷くて、喧嘩に発展してしまった。


この人には普通だったらみんな簡単にやられてしまうような強さだった。

でも――私だって強い。



親のところで暮らしていたとき、私は夜こっそり抜け出して、暴走族と一緒にいたから。

そっちだって、あーいう人たちは一定数いた。
みんな、家でうまくいっていない人たちで、私と同じような扱いを受けているような人もいた。 

だからなのか、その時の総長に気に入られ、喧嘩を教わって幹部として族に入っていた。

本当は女はダメらしいけど、総長の許可で一発OKだった。

何年かいたんだけど、何か大きな族に襲われたらしく、今はどこにいるのかは不明。



とりあえず、私は喧嘩はできる。
正直、本気を出せば男だって何人でも倒せる。

そんな感じで何度か喧嘩をしている内に、力試しか何かしようとでも思ったのか、ナイフや金属バットを持った奴らに襲われた。

それが、今日の話。

さすがにナイフはやばいと思い、全力で逃げている。