高校の入学式当日僕は寝坊して式に遅刻しそうになっていた。
そんな中必死に走っているとコンビニにたむろしていた6人組の1人とぶつかってしまった。
「すみません…！」
僕は寝起きの状態で運動をしたことによるふらつきと戦いながら必死に謝罪をする。
だが…
「すみませんで許せるわけねぇだろ！あぁﾞ？」
どうやら相手の怒りを買ってしまったらしい。
「見ろよ、俺のお気に入りのからあげが１個落ちたじゃねぇーかよ！」
そう言ってコンビニで買ったからあげの容器を見せて来る。
「すみません…」
だが、僕はそのからあげが買える程の料金を持ち合わせてはいなかった。
僕がどうしようかと平謝りを繰り返していると
「なぁ、困ってんじゃん。なしたの？」
と声をかけて来た人がいた。
「あぁ？てめー…！」
「おい！あれ秋守琉那だろ！？」
「…逃げようぜ」
「よし、引き止めて悪かったな…っておい！大丈夫か！？」
そう言ってからあげ大好きニキが逃げた所で僕はとうとう傍に居た先輩に向かって倒れてしまった。

そして目が覚めると僕は保健室のベッドに居た。
ベッドから降り仕切られたカーテンを捲ると
「あら、気が付いたのね」
「あぁ良かった。目が覚めたのか」
と男の人と女の人が同時に喋り出し、各々自己紹介をし始めた。
どうやら女の人は保健室の先生と男の人は僕の担任の先生らしい。
そうこうしている間に僕の母親が迎えに来た。