それにしても、蒼空くんと亜理紗が……
 誰も予想しなかったカップルだと思う。
 一軍の蒼空くんとそうでない亜理紗。

 だけど、さっきのふたり、意外なことにお似合いだった。
 手を振り合うふたりに、違和感はこれっぽっちだってなかった。

 ……あれ?
 亜理紗が蒼空くんと付き合うことになったら、ひょっとして亜理紗も自動的に一軍入り?
 亜理紗と蒼空くんの周りを、ほかの一軍メンバーが取り囲む様子が目に浮かんだ。
 そして私がいるはずの場所で、葵ちゃんが微笑んで……

 淋しさがこみ上げてきた。
 だけど、同時に恥ずかしくもなった。

 最低だ、私。
 謝らないといけないのは私のほうだ。
 祝福してあげられないなんて!
 亜理紗、私のほうこそごめん、本当にごめんね──