* ੈ✩‧₊
さっきから潤みっぱなしだった亜理紗の目から、とうとう涙がポロポロとこぼれ落ちた。
「ごめん、本当にごめんね」
「いや、泣かなくてもいいから」
「風花だって蒼空くんのこと好きなのに。だけど、あんなふうに想ってくれてたんだって知ったら私、」
「待って、待って! 『あんなふうに』ってどうんなふう?」
亜理紗がきょとんとした。
びっくりして涙も止まったようだ。
よかった……ってことなのかな?
「これ!」
亜理紗がペンダントを持ち上げて私に見せてきた。
「蒼空くんの考えてることが聞こえてきたでしょ?」
今度は私がきょとんとする番だった。
「何も……聞こえなかったよ?」
「そうなの? えっ、なんで?」
「そんなの、私が訊きたいよー!」