「うんっ…ばいばい」


手を振って別れると、ひとりでバス停に向かう。
家まではちょっと遠いから時間がかかる。

バスで帰ったほうが早く帰れるかな。
そう思い、若干並んでいるバス停に並ぶ。

なんだか、いろいろなことがあったな…。

って、病院のこと…。
お父さんとお母さん、心配してるかな…。

スマホを開くと何件もの通知が入っていた。

うぅ…悪いこと、しちゃったな…。


「…っ!結澄ー!?」


「お姉ちゃん…?」


後ろから大きな声がしたかと思うとお姉ちゃんの姿が見えた。


「ゆ、結澄…!良かった、ここにいた…」


「お、お姉ちゃん…」


「もうっ…探したんだからね」


いつも綺麗で優しいお姉ちゃんは額に汗を浮かべて、息も切らしている。
長い時間探してくれていたことが伝わって、胸が熱くなった。


「ごめんなさい…」


「いいの。見つかってよかった…」