泣きそうな瞳のお母さん。


「心配かけて、ごめんなさい…」


「いいのよ。病院の先生から、話は聞いたし…」


やっぱり、もう知っているんだ…。


「結姫(ユキ)が見つけてくれたの?ありがとう…」


「大丈夫だよ、お母さん。それより、悠莉には連絡した?」


「あ…!忘れてたわ…」


結姫っていうのは、お姉ちゃんの名前で、悠莉はお兄ちゃんの名前。

お姉ちゃんは高校2年生で、お兄ちゃんは大学3年生。

2人とも優しくて、大好き。


「お母さん…その…お兄ちゃんとお父さんが帰ってきたら、私から話しても、いい…?」


「…いいわよ。その代わり、もうこんなふうにいなくならないでね」


「うん…ごめんなさい…」


「もう謝らなくていいの」


「はい…」


やっぱり、すごく心配かけちゃったんだな…。