ねぇ、凪葵くん。


覚えてる?

私たちが出逢った日のこと。


私ね、あのとき本当に全部が真っ暗で、

色なんて一つもないモノクロの世界にいたんだよ。


でも、その時凪葵くんに出逢って、

少しずつ、一歩ずつ、たくさんの色で染まっていったんだ。



私、凪葵くんのことが、好き。


大好きだよ―――。




なんて、今じゃもう遅いかな?

でもね、どうしても今言いたかったんだ。


凪葵くん、大好き。

凪葵くん、ありがとう。

…凪くん、さよなら。


本当はね、私がいなくなっても、凪葵くんが私のことを忘れられるように、悲しまないように、


凪葵くんなんて大っきらいって、言うつもりだったの。

でも、自分の気持ちを殺すのは無理だったなぁ。


だから、最後にもう一度言わせてください。


凪葵くん、大好きです。