「それで、その新聞部で、あたし、「心霊現象に物申す!」って記事を担当したんだけど……。今回の心霊現象について、あたしの代わりに調べてほしいの」
「調べるのも新聞部の仕事じゃないの?」
凛先輩がもっともな意見を言う。
「でも、あたし、「うちのペット自慢」と「みんなの川柳」と……あと「季節のお菓子作り」も担当してて忙しくて。だから、オカルト部に手伝ってほしくて。もちろん、新聞にはオカルト部のことを大々的に宣伝するつもりです!」
「宣伝、か……。よし、有栖川さん、わかった。それで、心霊現象って何なの?」
蘭先輩が問いかけると、有栖川さんはホッとしたように、1枚の紙を差し出した。
「ここに書いてあります」
その紙を5人でのぞきこむ。一番上の行、大きな文字は……。
「「「「「『涙日記』?」」」」」
私たちの声がきれいに重なった。
紙には、こんなことが書かれていた。