「あの……えっ……と」

 「も~(りん)先輩! その子、戸惑ってますって! 圧かけないであげてくださいよ~?」

 甘いかわいらしい声の主は、2年生の先輩だった。頭の横に平べったいお団子みたいなものがついているという、謎の髪形をしている。スタイルはモデル並み。顔もかわいい。

 「とりあえず、中に入れてあげたらどうですか?」

 「大神くん⁉」

 先輩たちに声をかけたのは、隣の席の大神 良くん。

 さっきの声、やっぱり大神くんだったみたい。

 「ああ。おい、おまえ。こっち来い!」

 こうして、私は怪しげなオカルト部の部室(?)に足を踏み入れることになったのでした。