「これでオカルト部の部員は4人になったわけだね」

 おっとりとした、ちょっと高めの声が聞こえる。

 嬉しさを隠しきれていない、わくわくした声だ。

 「けどさぁ! どうやって『その子』を入部させんの?まだ、全然事情話してないんだよね?」

 とげとげした雰囲気の声が、ちょっと大きめの声で文句をつける。

 「事情は話せないにしても、さっさと入部させないとまずいよね~?兄中ルールで、『部員5人以上いないと廃部』だしさ。ただでさえ八木会長から睨まれてるし、廃部になったら、『その子』もうちらも困るじゃん?」

「だよねっ! やっぱ、まずいよねっ⁉」

 甘いきれいな声に、さっきのとげとげした雰囲気の、低めの声が反応。

 話している内容はよくわからないけど、なにか重要なことっぽい。

 「ねぇ、大神! おまえ、『その子』が入部するよう仕向けることってできる?」

 え? 大神って、私の隣の席の大神くん? なんでこんな怪しげなところに……。

 それに、仕向けるって? この人たちは、なんの話をしているの?

 そのとき、だった。