太陽はあっさりイラスト部に入部した。自分で勧誘しておきながら、相変わらず行動が身軽だなと水姫は驚くやら感心するやらだった。
「絵上手い人たちばっかりでさ!俺の絵も褒めてくれて!アイスクマも教えたら検索してみてくれるって!」
昼休み、いつものように準備室に来た太陽は、いつもと違ってとても高揚していた。
そんな顔、今まで見たことない。アイスクマが好きなこと、他の人にも言ったんだ。
当然のことなのに、それを望んでいたはずなのに、なぜかモヤついている自分がいる。こんなのは自分勝手だ。打ち消すように水姫は笑顔を見せた。
「おお〜良かったね!大野くんのイラストのファンが増えて、いちファンとして嬉しい限りだよ!どう?友達はできそう?」
「うん、同じアニメ好きな人いてさ。『レベル100チートヘビ、サーカスで無双する』ってアニメ分かる?」
「あーちょっと分からないかも。深夜アニメほぼ見なくて」
そういえば太陽はアニメ垢も持っていた。そっちはアカウント名を忘れてしまったし、フォローしても内容が分からないと思う。
「そっか」と太陽は気持ち良さそうに伸びをする。
「とにかく浮くことはなさそうだから安心かな。明日から毎日忙しくなりそうだ」
「毎日なんだ!?」
てっきり週二くらいかと思っていた。
「あと週二くらい、運動不足解消の為に走ったりもするらしくて」
「えぇ!?それは大変だね……」
てっきり黙々とやっているのかと。案外活発な部活だったようだ。勝手に思い込むのはつくづく自分の悪い癖だ。
「でも俺走るの好きだからさ」
「あ、そっか。鬼ごっこも楽しそうにしてたもんね」
「それは忘れてほしいけども……ありがとう、青井さんが勧めてくれたおかげだよ」
「いえいえ、頑張って……じゃなくて、楽しんできてね」
「うん、青井さんもなんかやりたいことあったらチャレンジしてみるのもいいかもよ」
「あはは、そうだね……」
水姫は笑顔が少し引きつるのを感じていた。残念ながら水姫には、やりたいことが何もない。
「絵上手い人たちばっかりでさ!俺の絵も褒めてくれて!アイスクマも教えたら検索してみてくれるって!」
昼休み、いつものように準備室に来た太陽は、いつもと違ってとても高揚していた。
そんな顔、今まで見たことない。アイスクマが好きなこと、他の人にも言ったんだ。
当然のことなのに、それを望んでいたはずなのに、なぜかモヤついている自分がいる。こんなのは自分勝手だ。打ち消すように水姫は笑顔を見せた。
「おお〜良かったね!大野くんのイラストのファンが増えて、いちファンとして嬉しい限りだよ!どう?友達はできそう?」
「うん、同じアニメ好きな人いてさ。『レベル100チートヘビ、サーカスで無双する』ってアニメ分かる?」
「あーちょっと分からないかも。深夜アニメほぼ見なくて」
そういえば太陽はアニメ垢も持っていた。そっちはアカウント名を忘れてしまったし、フォローしても内容が分からないと思う。
「そっか」と太陽は気持ち良さそうに伸びをする。
「とにかく浮くことはなさそうだから安心かな。明日から毎日忙しくなりそうだ」
「毎日なんだ!?」
てっきり週二くらいかと思っていた。
「あと週二くらい、運動不足解消の為に走ったりもするらしくて」
「えぇ!?それは大変だね……」
てっきり黙々とやっているのかと。案外活発な部活だったようだ。勝手に思い込むのはつくづく自分の悪い癖だ。
「でも俺走るの好きだからさ」
「あ、そっか。鬼ごっこも楽しそうにしてたもんね」
「それは忘れてほしいけども……ありがとう、青井さんが勧めてくれたおかげだよ」
「いえいえ、頑張って……じゃなくて、楽しんできてね」
「うん、青井さんもなんかやりたいことあったらチャレンジしてみるのもいいかもよ」
「あはは、そうだね……」
水姫は笑顔が少し引きつるのを感じていた。残念ながら水姫には、やりたいことが何もない。