もちろん、アイツが俺の家に来た時はびっくりした。


それに、あいつは怯えている感じだった。


母さんが言っていた、男が苦手って……。


昔、何かあったりしたのか?


俺も、似たような形で、女が苦手になったから、親近感を覚えた。

気づいたら俺は話しかけていた。
「……おい」

軽く上へと顔を上げて、口をパクパクとしている亜衣。

やっぱ、怖い、のか?
「っ…は、い。なん、です、か?」

っ……。完全に怯えてる。

やっぱ、そうだよな。

    できるだけ、頑張って笑顔を作った。

「お前、男が怖いんだろう?大丈夫か?ごめんな、俺のせいで。でも、俺はお前の味方だ。
それだけは覚えておけ」

そう言いながら、俺はクシャっと髪の毛を撫でた。