だから、私一回家に帰ろうっ!

そうすれば、神宮寺さんが辛さを感じなくても済むだろうっ!

と、思い、すぐさま神宮寺さんにこの提案をした。

そしたら即答で、

「却下!まず、俺は一応、お前の母さんから、お前を預かってるわけだし、俺も母さんにお願いされた。お前が帰ったら、怒られるのは俺だ」

ぐっ……そ、そうなるかっ。

「それに……」

顔を赤らめて、こう言った彼。

「お前なら、一緒にいても大丈夫だ」

そういい、笑顔でこちらを見てきた神宮寺さん。

これは、お言葉に甘えて、一緒に住ませてもらおうっ。


「はいっ!ありがとうございますっ」



神宮寺さんの印象はクールで少し怖い人から、無口だけど優しい人へ変わっていた。