図書室へ通えなくなり、暇さが増した。いや、怠惰への道を追求する時ではないだろうか?ここで何かしようとしたら負けだと思う!
「お嬢様、今日も外へ行けませんね」
本の返却はアナベルに頼んだ。クロードにウィルへ当分図書室は行けないわという伝言もお願いした。別にウィルとは約束して会っていたわけではないから、気にすることはないけれど、なんとなくだ。
「数日は無理でしょうね」
諦めた私は窓の近くにテーブルと椅子を持っていき、日向ぼっこすることにした。アナベルが、そんな過ごし方するんですか!?と驚き、あまり日に当たって日焼けとかやめてくださいよ!と注意してくる。
ボケーとしていると、ドアがノックされた。
「どうぞー」
また取り調べを受けるのかしら?と、思ったらシエラ様だった。私は思わず立ち上がって、お辞儀した。頬に頬杖していた手の跡がついてないといいのだけど。
「まぁ!シエラ様、お体、大丈夫ですか?お部屋から出て来られても良いのですか?」
解毒したのは私だから大丈夫だろうとは思いつつも聞いてみる。
「大丈夫ですわ。助けてくださってありがとうございます。お礼を伝えるために部屋から出ることを許してもらえましたわ」
「いいえ、お力になれたこと嬉しく思います。お気になさらないでください。まったく気にしないでください。本当に気にしないでください!」
関わるとめんどくさいので、さっさと部屋へ帰ってもらおうと気にしないで!を連発してしまった。窓辺で日向ぼっこを再開したい。
私の考えはアナベルにはお見通しらしく、苦々しい顔をしている。
「あの人ですわ!……ミリー伯爵令嬢ですわ!陛下のおいでになると噂のパーティーの時に言い争いをしてしまったのですわ」
帰る気ないの!?話を始めた彼女に私はやや絶望しつつ、しかたないと……礼儀正しく私は我慢して、椅子をどうぞと勧める。
シエラ様は優雅に座り、ドレスの裾をメイドがささっと直した。
「でも毒をどうやって……」
「簡単ですわ。わたくしたち、毎日お茶会をしておりますの。その時にチャンスはいくらでもありますわ!」
毎日!?お茶会をするの!?すごいわ。すごいリア充!!……違うところに驚いてしまった。
「まぁ……身辺をお気をつけあそばして」
私はそう心配するように言い、話を切る作戦に出た……が、シエラ様はとんでもなく迷惑なことを言い出した。
「今度お茶会に来てほしいのですわ。守ってほしいのです」
「ええーっと……」
「パーティーの時も傍にいてくださらない?」
めんどくさすぎる。アナベルはニヤッとしている。私が避けていたことを避けれなくなっていると思っているようだ。
「そ、そうですわねぇ。私は体があまり強くないので、体調が良いときに参りますわ」
騒ぎを聞き、誰よりも早い足で駆けつけて、魔法で解毒した病弱なクラーク男爵令嬢って……ちょっと苦しい設定かなと思いつつ言うと、シエラ様は悲しい顔をした。
「わたくしのこと、嫌いなのですね」
……やはり病弱じゃないってバレてしまってる。
「そ、そうではないんですけど……わかりましたわ。なるべく参りますわ」
嬉しいわ!と両手を合わせて笑うシエラ様。私、利用されてる?と思ったが、相手は公爵令嬢。……断われなかったのだった。
お茶会やパーティーに、どうにかして行かせたいアナベルだけはヨシッと小さくガッツポーズしていた。
シエラ様がやっと帰ってくれ、私は再び窓辺でボーっとしつつ、どうやって出席を回避しよう?めんどくさいなーと頬杖をついた。
「お嬢様、今日も外へ行けませんね」
本の返却はアナベルに頼んだ。クロードにウィルへ当分図書室は行けないわという伝言もお願いした。別にウィルとは約束して会っていたわけではないから、気にすることはないけれど、なんとなくだ。
「数日は無理でしょうね」
諦めた私は窓の近くにテーブルと椅子を持っていき、日向ぼっこすることにした。アナベルが、そんな過ごし方するんですか!?と驚き、あまり日に当たって日焼けとかやめてくださいよ!と注意してくる。
ボケーとしていると、ドアがノックされた。
「どうぞー」
また取り調べを受けるのかしら?と、思ったらシエラ様だった。私は思わず立ち上がって、お辞儀した。頬に頬杖していた手の跡がついてないといいのだけど。
「まぁ!シエラ様、お体、大丈夫ですか?お部屋から出て来られても良いのですか?」
解毒したのは私だから大丈夫だろうとは思いつつも聞いてみる。
「大丈夫ですわ。助けてくださってありがとうございます。お礼を伝えるために部屋から出ることを許してもらえましたわ」
「いいえ、お力になれたこと嬉しく思います。お気になさらないでください。まったく気にしないでください。本当に気にしないでください!」
関わるとめんどくさいので、さっさと部屋へ帰ってもらおうと気にしないで!を連発してしまった。窓辺で日向ぼっこを再開したい。
私の考えはアナベルにはお見通しらしく、苦々しい顔をしている。
「あの人ですわ!……ミリー伯爵令嬢ですわ!陛下のおいでになると噂のパーティーの時に言い争いをしてしまったのですわ」
帰る気ないの!?話を始めた彼女に私はやや絶望しつつ、しかたないと……礼儀正しく私は我慢して、椅子をどうぞと勧める。
シエラ様は優雅に座り、ドレスの裾をメイドがささっと直した。
「でも毒をどうやって……」
「簡単ですわ。わたくしたち、毎日お茶会をしておりますの。その時にチャンスはいくらでもありますわ!」
毎日!?お茶会をするの!?すごいわ。すごいリア充!!……違うところに驚いてしまった。
「まぁ……身辺をお気をつけあそばして」
私はそう心配するように言い、話を切る作戦に出た……が、シエラ様はとんでもなく迷惑なことを言い出した。
「今度お茶会に来てほしいのですわ。守ってほしいのです」
「ええーっと……」
「パーティーの時も傍にいてくださらない?」
めんどくさすぎる。アナベルはニヤッとしている。私が避けていたことを避けれなくなっていると思っているようだ。
「そ、そうですわねぇ。私は体があまり強くないので、体調が良いときに参りますわ」
騒ぎを聞き、誰よりも早い足で駆けつけて、魔法で解毒した病弱なクラーク男爵令嬢って……ちょっと苦しい設定かなと思いつつ言うと、シエラ様は悲しい顔をした。
「わたくしのこと、嫌いなのですね」
……やはり病弱じゃないってバレてしまってる。
「そ、そうではないんですけど……わかりましたわ。なるべく参りますわ」
嬉しいわ!と両手を合わせて笑うシエラ様。私、利用されてる?と思ったが、相手は公爵令嬢。……断われなかったのだった。
お茶会やパーティーに、どうにかして行かせたいアナベルだけはヨシッと小さくガッツポーズしていた。
シエラ様がやっと帰ってくれ、私は再び窓辺でボーっとしつつ、どうやって出席を回避しよう?めんどくさいなーと頬杖をついた。