「へえ、ってことは美嘉と柊真は幼馴染?」


紗雪の問いかけにあたしは曖昧に返事をした。


「幼馴染、でいいんかな、たぶん」



どういうわけか、あたし、紗雪、柊真の三人で弁当を食べることに。


我ながらすごい光景。



「美嘉って頭いいん?柊真もやけど」


紗雪が、食べ物で口をぱんぱんにして言った。


「美嘉めっちゃ頭いいよ」


「でしょ!……柊真って頭良かったっけ?」


柊真に頭がいいというイメージはこれっぽっちもなく、なんとなく聞いた。


「頭いいよ?これガチ」


柊真が自信満々に言った。


「まじか意外。紗雪は?」


「うち、この学校ギリギリで合格してんねん。だからたぶん二人より頭悪いんとちゃう?」


「この学校入れたら頭いいだろ」


柊真が持っていたおにぎりを食べながら言った。



「確かに」



柊真が頭が良いことはちょっと疑ってたけど、楢岡高校にいるんだからやっぱり頭が良いんだよね。