「あのさ、さっきから好き勝手言ってるけど
俺もあんたに言いたいことあるんだよ」
伊月くん…?
突然、掴んでいた手を離して私より前に伊月くんが出ていき険しい顔で山田さんをじっと見つめた
山田さんはそれに気圧されて響くんの後ろへ体を隠す
「な、なに…」
「真田さんのこと階段から落としたの、お前だろ」
瞬間、山田さんの体がビクリと震えた
伊月くんの言葉に全員が動けなくなって理科室が静寂に包まれる
もしかして伊月くんあの時気づいて…?
「顔は見えなかったけど、その髪飾りあの日もつけてたよな?」
山田さんのポニーテールを束ねているピンクのシュシュを指さして伊月くんは彼女を睨む
伊月くんが怒ってるところ始めてみた…
本当に山田さんが…?
「…ちがっ、私じゃない…」
口では否定しているけど、その態度はあからさまに動揺して目が泳いでいる
そんな姿を見て伊月くんは深くため息をついた