「響くん、私持てるからいいよっ…」



「いいの、こういうのは俺の役割」



私が両手で抱えていたダンボール箱を片手で持ち上げている響くんを見るとこういう時はやっぱり男の子だな、って思う


クラスの準備があるのに私のところへ来てくれることがちょっぴり嬉しくてドキドキする…


なんか、最近響くんにドキドキする回数増えてない?


いや、そりゃ彼女になってしまった訳だからそういう場面が増えたっていうのもあるんだけど…




「ありがと」



「いーよ、綴ちゃんのためなら」



ほら、またドキドキしてる


いつもの王子様スマイルとは違って、私に向ける笑顔はなんだかあどけなくて


そういうところ、ずるいよね…