なんでこんな事に…

いや、ちゃんとだめって言えない私が悪いのかな
いやいや、でも強引すぎる響くんも悪いと思う
いやいやいや、そもそもなんでこんな流れになったんだっけ?



約束通り、恋人繋ぎをしたまま通学路を歩く私達

ぐるぐる考える頭と手から伝わる響くんの体温にドキドキして思考回路がショートしそう



「あーどうしよ、綴ちゃんと手離したくない
ねぇ、俺のクラスおいでよ」



隣を歩く早川王子は親と離れたくない幼稚園生みたいなこと言ってるし…



「そ、それは無理だね…」



ああ、どうしよう…もうすぐ学校ついちゃうよ

それにこの辺からは登校してくる子達だっているはずだし



「こうやって毎朝一緒に学校行けるなら、最初から幼なじみだって隠さなきゃよかった」



「ううん、私は今も隠したい…」



「まだ聞き分け悪いこと言うならここでもう1回キスしよっか、ね?」



「っ!?!し、しない!!!わかってるよぉ…っ」


とんでもないことを道端で言う響くんにもおおっと泣きそうになりながら言うとわかってるならいいよ、と爽やかな笑顔を向けられた