バンッという音ともに俺の目の前に倒れた兄貴。

サイゴまでずっと、なにも言わなかった。


「死にてぇよ…」


死にてぇけど、いつも思い出すんだ。

あいつの言葉を…

『死をもって償うんじゃない、生きて償うの』って。

あいつが寂しくないように、とか言い訳しながら、結局俺も、兄貴に嫉妬してたんだ。

あいつに好かれた兄貴に…

死にてぇけど、死ねねぇ理由…

それは、あいつの言葉を思い出すし、でも一番は…

「もしおんなじところに行った時、二人の姿は、見たくねぇや…」