俺は実の兄に向けて、銃を構えていた。

兄貴は何にも言わず、ただ、俺の方を見ている。


「…」


本当ならば、俺が死にたい。

死んであいつのところに行きたい。

でも、


「あいつが行くのは天国だろうからさ…」


俺が行っても、結局一人になっちまう。

それに、あいつが好きなのはさ…


「…」