電話はすぐに切れてしまった。
スマホを手にしたまま立ちすくむ私を心配そうに覗き込む結。
「どうした……?」
「助けてって」
「えっ?」
「白雪ちゃんが助けてって……!そう叫んでたのっ!」
「今どこに!?」
「今日は一日レッスンに費やすって言ってたから事務所内のレッスンスタジオのどこか……」
「とにかく行ってみよう。住所分かる?」
「うん。名刺貰ってるから」
財布から、前に緊急連絡先として貰っていた名刺を取り出した。
「急ごう」
大通りまで結と走った。
電車で行くよりはスタジオの前までタクシーを使ったほうが早いから駅前のタクシー乗り場で乗り込みながら
早口で運転手さんに行き先を伝えた。
「できるだけ急いでいただけますか。女の子が危ないかもしれなくて」
「えっ!?事件ですか!?」
「分からないからなるべく急いでいただきたいんです」
「わっ……かりました……!」
運転手さんは戸惑いながらもできるだけスムーズに走行できる裏道とかを選んでくれた。
「ありがとうございます。のの、支払いしておくから急いで」
「ごめんね。ありがとう!」
結にお任せして事務所のロビーに入る。
二十一時前だったけれど
スタジオのロビーは照明に煌々と照らされている。
見覚えのある女優さんや、白雪ちゃんのマネさんみたいな人達が突然入ってきた私を不思議そうに見た。
スマホを手にしたまま立ちすくむ私を心配そうに覗き込む結。
「どうした……?」
「助けてって」
「えっ?」
「白雪ちゃんが助けてって……!そう叫んでたのっ!」
「今どこに!?」
「今日は一日レッスンに費やすって言ってたから事務所内のレッスンスタジオのどこか……」
「とにかく行ってみよう。住所分かる?」
「うん。名刺貰ってるから」
財布から、前に緊急連絡先として貰っていた名刺を取り出した。
「急ごう」
大通りまで結と走った。
電車で行くよりはスタジオの前までタクシーを使ったほうが早いから駅前のタクシー乗り場で乗り込みながら
早口で運転手さんに行き先を伝えた。
「できるだけ急いでいただけますか。女の子が危ないかもしれなくて」
「えっ!?事件ですか!?」
「分からないからなるべく急いでいただきたいんです」
「わっ……かりました……!」
運転手さんは戸惑いながらもできるだけスムーズに走行できる裏道とかを選んでくれた。
「ありがとうございます。のの、支払いしておくから急いで」
「ごめんね。ありがとう!」
結にお任せして事務所のロビーに入る。
二十一時前だったけれど
スタジオのロビーは照明に煌々と照らされている。
見覚えのある女優さんや、白雪ちゃんのマネさんみたいな人達が突然入ってきた私を不思議そうに見た。