陽が落ちた頃、神社の一画に人だかりができ始めた。
結に手を引かれて私達も人だかりの一部になる。
ひゅう……っとかすかに聴こえる音。
合図をされたかのようにサッと引く人々の声。
それと同時にドンッと胸の奥に響くような音で、
赤紫と薄いオレンジ色の花が夜空に咲いた。
「わぁ……」
上がる歓声の中。
結の声が耳に届く。
ギュッと握られた手のひらがあたたかい。
結と一緒に過ごせている幸せと、
白雪ちゃんが居るはずのレッスンスタジオもできるだけ高い位置にあればいいなって思った。
そうしたら白雪ちゃんともおんなじ花火を見ていられるはずだから。
「のの、ありがとう」
「ありがとう?」
「今年も一緒に花火を見てくれて」
心臓に近いところがギュッてなった。
愛おしいってこういうことなのかな。
「私のほうこそだよ」
「来年の約束もしちゃおっかなー」
「早過ぎー。どうなってるか分かんないのに?」
「えー。のの、そんな意地悪言うんだぁ?」
「嘘だよ。約束しよ。来年も一緒に花火を見ようね」
結に手を引かれて私達も人だかりの一部になる。
ひゅう……っとかすかに聴こえる音。
合図をされたかのようにサッと引く人々の声。
それと同時にドンッと胸の奥に響くような音で、
赤紫と薄いオレンジ色の花が夜空に咲いた。
「わぁ……」
上がる歓声の中。
結の声が耳に届く。
ギュッと握られた手のひらがあたたかい。
結と一緒に過ごせている幸せと、
白雪ちゃんが居るはずのレッスンスタジオもできるだけ高い位置にあればいいなって思った。
そうしたら白雪ちゃんともおんなじ花火を見ていられるはずだから。
「のの、ありがとう」
「ありがとう?」
「今年も一緒に花火を見てくれて」
心臓に近いところがギュッてなった。
愛おしいってこういうことなのかな。
「私のほうこそだよ」
「来年の約束もしちゃおっかなー」
「早過ぎー。どうなってるか分かんないのに?」
「えー。のの、そんな意地悪言うんだぁ?」
「嘘だよ。約束しよ。来年も一緒に花火を見ようね」