「結?」
「俺さぁー、ののが思ってるよりもたぶんすっげーのののこと好きなんだと思うよ」
「え……」
「平凡とかなんとかよく分かんないけど。笑った顔も落ち込んだ時の子どもみたいな顔も。周りのことばっかり考えて一緒に悩んであげられるとこも。他の子と比べてどうとか、どーでもいいよ。俺はののが好きなんだからさ。それだけじゃだめ?」
スタジオで見学させてもらってる身だからいつもよりボリュームを下げて喋っている結だけど
その声ははっきりと鼓膜に届いた。
「ん……」
照れ臭くって俯いて、小さい声でしか反応できない私の頭にぽんって結の手のひらが乗せられたのと、
白雪ちゃんの撮影に再びカットがかかってこっちを見たのが同時だった。
白雪ちゃんがあからさまに渋い表情をして
なんだか結と二人で笑ってしまった。
「あんな顔、普段撮影現場でしないんだろうなぁ」
「そうかなぁ」
「そうだよ。白雪ちゃん、ののの前でのほうがもっと人間らしくて、いいじゃん」
「そう?」
「うん。ののはきっと救ってる。彼女の気持ちも」
「ありがとう……」
「んー?」
「いつも慰めてくれて」
「慰めたくて言ってるんじゃないよ。事実だからね。俺だってののに救われてるうちの一人。分かりましたか?」
「はーい」
「よろしい」
「見て」
「ん?」
「白雪ちゃん。ずっと喋ってる私達のこと、監視するみたいな目」
「あはは。ほんとだ」
ひらひらと小さく白雪ちゃんに向けて手を振ったら
急にスタジオ中の照明をパーッと浴びたみたいに白雪ちゃんの表情が輝いた。
「俺さぁー、ののが思ってるよりもたぶんすっげーのののこと好きなんだと思うよ」
「え……」
「平凡とかなんとかよく分かんないけど。笑った顔も落ち込んだ時の子どもみたいな顔も。周りのことばっかり考えて一緒に悩んであげられるとこも。他の子と比べてどうとか、どーでもいいよ。俺はののが好きなんだからさ。それだけじゃだめ?」
スタジオで見学させてもらってる身だからいつもよりボリュームを下げて喋っている結だけど
その声ははっきりと鼓膜に届いた。
「ん……」
照れ臭くって俯いて、小さい声でしか反応できない私の頭にぽんって結の手のひらが乗せられたのと、
白雪ちゃんの撮影に再びカットがかかってこっちを見たのが同時だった。
白雪ちゃんがあからさまに渋い表情をして
なんだか結と二人で笑ってしまった。
「あんな顔、普段撮影現場でしないんだろうなぁ」
「そうかなぁ」
「そうだよ。白雪ちゃん、ののの前でのほうがもっと人間らしくて、いいじゃん」
「そう?」
「うん。ののはきっと救ってる。彼女の気持ちも」
「ありがとう……」
「んー?」
「いつも慰めてくれて」
「慰めたくて言ってるんじゃないよ。事実だからね。俺だってののに救われてるうちの一人。分かりましたか?」
「はーい」
「よろしい」
「見て」
「ん?」
「白雪ちゃん。ずっと喋ってる私達のこと、監視するみたいな目」
「あはは。ほんとだ」
ひらひらと小さく白雪ちゃんに向けて手を振ったら
急にスタジオ中の照明をパーッと浴びたみたいに白雪ちゃんの表情が輝いた。