人混みから抜けてきた大神くんと目が合ってしまった。



すぐに目を逸らしたけど気まずい。



「ご、ごめん」



こんなに相合傘が大事になるとは思っていなくて、私のせいでこの事態を招いちゃった。



自分のせいだって考えたらとっさに見つけた言葉がごめんだった。



「謝んな」



大神くんは私のことをちょっとだけ睨むとそれだけ言い残して去ってしまった。



学校バージョンの大神くんだ。



裏を知られても学校にいる時は私にもこの対応なんだ。



まあ、そりゃそうだよね。



周りにバレたくないだろうし。