瞬くんは私がまだ手に持っていたクリーナーを手に取って私の背中をコロコロしてくれた。



そんな優しいこと、しないでよ。



もっと、好きになっちゃうじゃん。



「で、でよっか」



恥ずかしくて、出ようと促す。



「ん」



とだけ返事が返ってきた。



なんでこんなに焦ってるんだろ、私。



こんなんじゃ瞬くんに好きになって貰えない。



ゆっくりと階段を降りたら、もうそこは外。



お別れか、寂しい。