仕方がないので、その後もひとり必死になって里親探しを再開させるけど、私の努力の甲斐も虚しくこれという成果は全くなし。

そもそもまだ友達という友達もそんなに多くないし、私の力だけでは正直限界があった。


かと言って黒芭くんはあの調子で聞く耳なしだし、白亜くんは外出したのか家にすらいなかったし。

なんとなく同じ話題をするのも憚られて、聖さんや凛々子さんを頼るのも気が引けてしまう。(ていうか話したらいけないし)


どうしようどうしよう。

そう焦っても、私のために世界は止まってくれない。


収穫もないまま1日を終え、日曜日となる。

昨日、カーテンも閉めず、知らぬ間に眠ってしまったからか、その日の朝はとにかく朝日が眩しかった。


「んん~……ん?」


伸びをしながらベッドから上半身を起こして、枕の傍で充電中のスマホを手に取る。


「あっ……」


昨日の夜、里親探しに苦戦している私を気遣って連絡をくれたエレナが、《こういうのあるらしいよ》とメッセージを添えて教えてくれた、“地元の掲示板☆ジモニー”アプリに新着バッジが付いていた。

特に動物の里親探しに特化したサービスではないらしいが、あらゆる募集や提案なんかを年齢制限なく気軽に投稿することができる、ちょっと信憑性が怪しげなサイトだった。(ごめん、エレナ)

ただそれはエレナ本人も同様に懐疑していて、紹介はしながらもあてにし過ぎないように警戒を促してきたくらいだ。

それでも万策尽きていた私は、藁にも縋る思いで会員登録し、スレッドの題名を“子猫の里親探してます”に設定して投稿してみたのだが、しばらく経っても反応はなく、閲覧数自体もパッとしなかった。


私は流行りのSNSとかそういうのも正直疎いし、多分こういう注目を浴びるためのスキルや、巡りあわせの機運というものをあまり持ち合わせていないらしい。

まあ元々そんなに期待もしていなかったし、と再び友達伝手に里親探しに奮闘している内に、疲れたのか眠りに落ちてしまったのだ。