ゆうなは遅刻した。
「わあ、遅刻だあああああああああ」
ゆうなは道を走っていた。ゆうなは耳の上ツインテール、ラビットスタイル。靴下は黒のハイカット丈。ローファーをはいている。茶色の合皮のスクールバッグを持っている。
その日は薄曇りだった。
ゆうなは急いで、学校の校門をくぐった。
ゆうなは玄関で上靴に履き替え、教室へ行った。もうホームルームははじまっている。
「わあ、どうしよう、田沼のやつに嫌味いわれるよお」
ゆうなは気分が沈んだ。
1年2組と書かれた札。
がらがら、と教室の後ろの戸を開けた。
みんなの視線。ゆうなははっとなった。
「ゆうな」
と、田沼。田沼がいつものように陰険にねめつけている。
「あのう、遅れてすいません」
と、ゆうな。
「申し訳ありませんだろう」
と、田沼がいった。
「あ、はい。申し訳ありません」
「とっとと席につけ」
と、田沼がつっけんどんにいった。
「あ、はい」
ゆうなは、席についた。田沼がにらみつけてくる。えええええええ、やっぱヤンキーだよあいつう、とゆうな。隣には橋本ここなが。ここなはポニーテールだった。紺のブレザーに白いブラウス、胸にリボン、スカート。
「田沼いやだねえ」
と、ここながこっそりいった。
「そうだねえ」
と、ゆうな。
「ん、ゆうな、ここな、なんか言ったか?」
と、田沼。
「あ、いやなんにも」
と、ゆうな。
「そうか」
と、田沼。
(わあああああああ。陰険な野郎だ)とゆうなは思った。
「わあ、遅刻だあああああああああ」
ゆうなは道を走っていた。ゆうなは耳の上ツインテール、ラビットスタイル。靴下は黒のハイカット丈。ローファーをはいている。茶色の合皮のスクールバッグを持っている。
その日は薄曇りだった。
ゆうなは急いで、学校の校門をくぐった。
ゆうなは玄関で上靴に履き替え、教室へ行った。もうホームルームははじまっている。
「わあ、どうしよう、田沼のやつに嫌味いわれるよお」
ゆうなは気分が沈んだ。
1年2組と書かれた札。
がらがら、と教室の後ろの戸を開けた。
みんなの視線。ゆうなははっとなった。
「ゆうな」
と、田沼。田沼がいつものように陰険にねめつけている。
「あのう、遅れてすいません」
と、ゆうな。
「申し訳ありませんだろう」
と、田沼がいった。
「あ、はい。申し訳ありません」
「とっとと席につけ」
と、田沼がつっけんどんにいった。
「あ、はい」
ゆうなは、席についた。田沼がにらみつけてくる。えええええええ、やっぱヤンキーだよあいつう、とゆうな。隣には橋本ここなが。ここなはポニーテールだった。紺のブレザーに白いブラウス、胸にリボン、スカート。
「田沼いやだねえ」
と、ここながこっそりいった。
「そうだねえ」
と、ゆうな。
「ん、ゆうな、ここな、なんか言ったか?」
と、田沼。
「あ、いやなんにも」
と、ゆうな。
「そうか」
と、田沼。
(わあああああああ。陰険な野郎だ)とゆうなは思った。