「わ、びっくりした。どうしたの急に頭なんか撫でて」 「高校辞めんなよ、璃奈(りな)。俺応援してるから。」 最後の帰り道にさんちゃんは照れたように笑って、そして初めて私に触れた。 川崎三葵(みつや)、私の2歳年上で同じ街の治安が悪いで有名な、あの工業高校の3年生。帰宅部。 私が彼を「さんちゃん」って呼んでるのは、