「キャーッ! ナイスシュート〜!!」


少ししてグラウンドには、再び女子の歓声があがる。


京極くんが、またシュートを決めたのだ。


「はぁ……マジですげえな、京極のヤツ」

「ほんと。サッカー部の俺らよりも、サッカーが上手いなんて」


サッカー部の男子ふたりが、京極くんのことを呆然と見つめている。


かっこよくて、財閥の御曹司で。学校の成績は、いつも学年首位。そのうえ、運動神経まで抜群だなんて。


京極くん、本当にすごい。完璧すぎるよ。


そんな人が、私のお世話係をしてくれているなんて。何だか、不思議な気分。