そうなんだ。3本の薔薇の花言葉は、愛しています……か。
私は、たった今もらった赤い薔薇を笑顔で見つめる。
「俺、いつか必ず絃葉ちゃんに、108本の薔薇の花束を渡すから。待っててね」
「ちなみに、108本の意味は?」
「……結婚してください」
耳元で囁いた蒼生くんに、私の頬は一瞬で熱くなる。
今はまだ高校生だから。結婚って言われても、すぐにはピンと来ないけど。
蒼生くんと結婚……。いつか、そんな未来が本当にやって来たら素敵だな。
「絃葉ちゃん、大好きだよ」
「私も……蒼生くんのことが、大好き」
蒼生くんと、この先もずっと一緒にいられますように。
心の中でそう願いながら私は、愛する彼からのキスを受け入れるのだった。
END.