京極くんが私のお世話をすると宣言してから、翌日の昼休み。


私はいつものように教室で、和花ちゃんと机を合わせてお弁当。

お母さんが食べやすいようにと、今日はおにぎりにしてくれたんだよね。


「いただきます」と言い、私がお弁当の蓋を開けたそのとき。


「ねえ。俺も、君たちと一緒にご飯良いかな?」

「ひゃっ! きょ、京極くん!?」


京極くんがいきなり声をかけてきたからか、昨日の私みたいに素っ頓狂な声を出す和花ちゃん。


「ど、どうして京極くんが、あたしたちと……って! そうか。京極くん、昨日から絃葉のお世話係になったんだっけ」

「うん。松島さん、大正解」

「そういうことなら、どうぞどうぞ。あたしは、こっちの空いてる席に座るので」


和花ちゃんが自分の席から立ち上がり、そこへ京極くんに座るよう促す。