「わっ! きょっ、京極くん!?」


思いもよらない相手の登場に、素っ頓狂な声をあげてしまう。


「宮崎さん、驚きすぎ」


苦笑いを浮かべる、京極くん。


「えっと、どうしたの?」

「一緒にお昼ご飯を食べようと思って、探してたんだ。隣いい?」


ベンチは、私ひとりのものじゃないし。断るわけにはいかないよね。


「はっ、はい。いいですよ」


私は、京極くんが座れるようにと反対側に腰をずらす。


「ありがとう」


私の左隣に、京極くんが腰をおろした。


まさか、学園の王子様である京極くんと一緒に、お昼を食べることになるなんて。