「結くん…」

ゴロン、と寝返りをうって、結くんに向き直る。

「ん?」

「私…」


神様。

私…こんなこと、言っても大丈夫ですか?

私なんかが、こんなこと……

許してくれますか?

そっと、身体を起こして結くんの唇にキスをした私は、気がつけば心の中にある気持ちを口にしてた。

「私、結くんのことが好きです」

なんの魅力も取り柄もないです。

でも、あなたに似合う人になりたい。

当初、鎖のように感じていたこの指輪も。

即死させる毒針が入ってるにも関わらず、今となっては、愛おしく思えてしまうんです。

「それだけ…伝えたかったんです。おやすみなさ​────んっ…」

身体の向きを変えようとした時。

覆い被さるように結くんにキスを落とされた。

「じゃあもう、我慢するのやめるな」

色っぽい目付きが私を捉えて離さない。

今まで…、我慢してたの……?

毎晩軽く身構えて同じ布団に入っても朝まで何も起こらないから、そういう目では見られてないと思ってた。

そっか……。

私の気持ちがちゃんと向くまで。

待っててくれたのかな。

「んっ……っ、はぁっ、」

気が付けば私の上に結くんが股がってた。

前はこの体制で臓器売り飛ばす、とか言われたっけ。懐かしい。

今はキスされてるよ…。

「んっ…、ぷはぁっ…はぁっ、はぁっ…」

「わり、苦しかったか」

「はぁっ、んはぁっ、…いえっ……」