***
「お待たせしました…っ、遅くなってすみません……っ」
「…なんか顔色悪くないか」
「いえっ、そんなことは……っ」
「そうか?」
言っちゃったら……
どうなるか知ってる。
***
美味しかったな。クレープ。
人生で初めてのデート。
少しの時間だったけど、久しぶりに外に出る私からしたらちょうど良い時間だった。
そういえば結くんこの前メロンパンばかり食べてたけど、やっぱり甘いもの好きなんだなぁ。
キッチンで洗い物をしながらそんなことを考える。
今日1日を思い返して、こんなに幸せな気持ちになれる。自分の心情の変化に自分が1番驚いていた。
夜はいつもみたく布団の中でギュッ、と後ろから抱きしめられる。今日はいつもより長く結くんと一緒にいられた。いつもより心の距離が近くある気がしていた。
昼間、結くんと恋人繋ぎした右手がなんだか寂しい。1度温かさを知ればまたすぐ恋しくなってしまう。これからもずっと……繋ぎたい、と思った時にそばにいてくれるのだろうか。
そう考えた時。ふと。
拉致された時に、男の1人が言っていた言葉を思い出してしまう。
「お待たせしました…っ、遅くなってすみません……っ」
「…なんか顔色悪くないか」
「いえっ、そんなことは……っ」
「そうか?」
言っちゃったら……
どうなるか知ってる。
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美味しかったな。クレープ。
人生で初めてのデート。
少しの時間だったけど、久しぶりに外に出る私からしたらちょうど良い時間だった。
そういえば結くんこの前メロンパンばかり食べてたけど、やっぱり甘いもの好きなんだなぁ。
キッチンで洗い物をしながらそんなことを考える。
今日1日を思い返して、こんなに幸せな気持ちになれる。自分の心情の変化に自分が1番驚いていた。
夜はいつもみたく布団の中でギュッ、と後ろから抱きしめられる。今日はいつもより長く結くんと一緒にいられた。いつもより心の距離が近くある気がしていた。
昼間、結くんと恋人繋ぎした右手がなんだか寂しい。1度温かさを知ればまたすぐ恋しくなってしまう。これからもずっと……繋ぎたい、と思った時にそばにいてくれるのだろうか。
そう考えた時。ふと。
拉致された時に、男の1人が言っていた言葉を思い出してしまう。