「……?」

世界が…輝いて見える?

それ以上は聞かなかった。

「そうなんですか…」



昼間散々寝たのに。

ものの数分後には、すっかり夢の中だった。

***

「あぁ、分かった」

翌朝。目が覚めると結くんは隣にいなくて。
誰かと電話しているようだった。

目を擦りながら身体を起こすと結くんと目が合った。もう電話は終わったみたい。

「わり。起こしたか?」

「いえ…今日はお仕事ですか」

「あぁ」

「そうですか​────っ…」

正面からギュッと抱きしめられて、寝起きでボーとしていた頭が一気にクリアになる。

「おはよう」

「お、はようございます」

昨晩、少しだけ覚悟していたような展開にはならなかった。ただ寄り添って眠りについただけ。

夜中一度も起きることは無かったし、普段家では敷布団で寝ていたからかベッドのふかふかさに沈められてとても心地のいい眠りだった。

ーーボンッ!

え?

突然爆発音のような音がリビングルームの方から聞こえ、肩が跳ね上がった。なんの音?

「いや、これ無理ゲーっすよ。僕料理なんてマジでやったことないんすから。あーー! また焦げてる…火力とかなんなんすか、これ!」