「……おなか…すいた」
無意識にそう口にした次の瞬間。
すってんころりん。
ご飯に釣られて身を乗り出したからかソファから落ちてしまった。
「いたたた……」
そんな私に遠慮がちに投げかけられる声。
「……食べるか?」
「はい! 食べたいです…っ」
食いつくように返事をしてしまった。
はしたない、って思われちゃったかもしれないけど今は目の前のご飯に夢中だった。
「そうか。じゃあやる」
さっきまでの体調の悪さが嘘のよう。
やる、と言われた途端、赤ちゃんみたいにハイハイ、でテーブルの所まで行って椅子に座って箸を手に取った。
「いただきます…」
空っぽだった胃が満たされていく。
暖かくて優しい味が口いっぱいに広がって、生きてる、って感じがした。
「…おいひぃっ」
訳も分からず涙が溢れてくる。
今まで生きてきて、いちばん美味しいご飯はこれだと思う。
「おいひぃっ…っ、ぐすんっ、しあわせっ…」
私……まだ生きてる…
当然だけど、生きていたら自然とお腹が空いて。ご飯を食べたくなってしまう。
そんな当たり前の欲求が私にまだ残っていることにどうしようもなく安心した。
無意識にそう口にした次の瞬間。
すってんころりん。
ご飯に釣られて身を乗り出したからかソファから落ちてしまった。
「いたたた……」
そんな私に遠慮がちに投げかけられる声。
「……食べるか?」
「はい! 食べたいです…っ」
食いつくように返事をしてしまった。
はしたない、って思われちゃったかもしれないけど今は目の前のご飯に夢中だった。
「そうか。じゃあやる」
さっきまでの体調の悪さが嘘のよう。
やる、と言われた途端、赤ちゃんみたいにハイハイ、でテーブルの所まで行って椅子に座って箸を手に取った。
「いただきます…」
空っぽだった胃が満たされていく。
暖かくて優しい味が口いっぱいに広がって、生きてる、って感じがした。
「…おいひぃっ」
訳も分からず涙が溢れてくる。
今まで生きてきて、いちばん美味しいご飯はこれだと思う。
「おいひぃっ…っ、ぐすんっ、しあわせっ…」
私……まだ生きてる…
当然だけど、生きていたら自然とお腹が空いて。ご飯を食べたくなってしまう。
そんな当たり前の欲求が私にまだ残っていることにどうしようもなく安心した。