お願い……やめて…

言わないで…………

そんな私の意思も虚しく、くるみさんは言ってしまう。

「ほっときゃ時期に死ぬんだから……っ!!」

「…っ」

ガラガラ、って何かが音を立てて崩れていく。

いつかこんな日がくることはなんとなく分かっていたはずなのに……

結くんのスーツの裾をギュッ、と掴む。

やだ……離れてかないで…

「は? 何言って……」

「こいつ心臓病だよ!? 余命宣告もされてるんだよ!? こんな奴と一緒になるより​────」

そこから先は、よく聞こえなかった。

何を思ったのか、結くんが私の耳を塞いだから。


​────しばらくすると結くんの指示の元、霧矢組の人達が私を押さえつけていた男達を運んでいて。そのままどこかへ連れて行った。

「ゆいっ、まって……っ、あたしずっと…ゆいのことが……」

「二度と俺の名前を呼ぶな」

「若。こいつどうしますか」

「…連れてけ」

「はい」


くるみさんも例外ではなかった。