「あなたが朱里さん?」
…誰ですか…?
「そ、そうですけど…」
「ちょっといいですか」

私は断らる理由がなく、その男の人に着いて行った。しばらく歩き、裏庭に連れてこられた。そして男の子は深呼吸をした後、口を開いた。

「あの、ずっと前から朱里さんのことが好きです」

…話したこともないのに?

「つ、付き合ってください」

私のどこがいいんだろう。自慢できる容姿でも無いし。でも私にはこの気持ちに答えられない。

「ごめんなさい」

私はそう言って頭を下げた。