その日の放課後、私は千紗と帰ろうとしたが、千紗が「急用を思い出したっ!ごめんっ!!」と言って帰ってしまったので1人で帰ることになった。…曇ってるな〜、早く帰らなきゃ。私は急いで荷物をまとめ、昇降口に向かった。すると、ポツポツという音と共に強い雨になった。…こんな短時間に強くなるなんて…。ついてない。しばらく待っていようかな。そう思い、しばらく空を見ていた。すると昇降口からでてきた男の人が、「あ、」と声を上げた。

「朱里じゃん」

え、私?そしてその男の人は真っ直ぐ私の方に近づいてきた。よく見ると、綺麗な顔をしている。…あっ!