入学オリエンテーションが始まって、わたしの本格的な中学生活が始まった。
真凛は本当に二組に調査に行ったみたいで、早月くんの名前を知ったらしい。
「鈴木早月くんだって。美奈と同じ苗字だね!」
「まあ、鈴木ってよくある苗字だから」
そして、早月くんの存在は、どんどん噂になっていった。
今年の新入生の中で、ううん、学校全体の中で一番のイケメンなんじゃないかって言われるようになって。
当の早月くんは、涼しい顔でそれを受け流しているのだとか。
いつも文庫本を持っていて、近寄りがたい雰囲気があるとか、何とか。
まあ、全部真凛から聞いた話なんだけど。
そして、授業が始まるようになった日のお昼休み。
真凛とお弁当を食べながら、こんなことを話した。
「美奈って部活どうするの?」
「別にいいかなぁ。運動は好きなわけじゃないし。文化部も興味あるのないし」
「じゃあ、生徒会は?」
「生徒会?」
「そう。生徒会に入っておくと、内申点が貰えて、高校受験の時に有利なんだよ?」
中学生になったばかりなのに、もう高校のことを考えているだなんて、真凛は凄いなぁと思いつつ。
わたしも、それってアリかも、と考えるようになった。
「見学だけでも行ってみようよ、美奈」
「うん、そうだね」
放課後、真凛と一緒に生徒会室に行ってみた。
そこには、メガネをかけた男の先輩と、ショートヘアーの女の先輩がいた。
物怖じしない真凛が、勢いよく声を出した。
「すみません、あたしたち、一年生なんですけど! 見学に来ました!」
すると、男の先輩が言った。
「ようこそ。僕は二年生の西条隼人。生徒会長だよ」
そして、女の先輩も自己紹介してくれた。
「私は二年生の江東綾香。副会長よ」
口には出さなかったけど、わたしはこう思っていた。
美男美女コンビだ……!
二人とも、とっても大人っぽくて賢そう。
さすが、役職についている人たちだ。
真凛が先に、次にわたしが名乗って、生徒会の活動について先輩たちから説明を受けた。
基本は週に一回だけ。
体育祭や文化祭がある季節は忙しくなる。
パソコンとかも使うらしいけど、優しく教えてくれるのだとか。
真凛は目をキラキラさせて、こう言った。
「あたし、入ります! 美奈も入るよね? ねっ?」
「あっ、はい……!」
見学だけのつもりが、入ることを決めてしまった。
我ながら、流されやすい性格だなぁと思うけど、せっかくの中学生活。何かを頑張ってみるのもいいよね?
真凛は本当に二組に調査に行ったみたいで、早月くんの名前を知ったらしい。
「鈴木早月くんだって。美奈と同じ苗字だね!」
「まあ、鈴木ってよくある苗字だから」
そして、早月くんの存在は、どんどん噂になっていった。
今年の新入生の中で、ううん、学校全体の中で一番のイケメンなんじゃないかって言われるようになって。
当の早月くんは、涼しい顔でそれを受け流しているのだとか。
いつも文庫本を持っていて、近寄りがたい雰囲気があるとか、何とか。
まあ、全部真凛から聞いた話なんだけど。
そして、授業が始まるようになった日のお昼休み。
真凛とお弁当を食べながら、こんなことを話した。
「美奈って部活どうするの?」
「別にいいかなぁ。運動は好きなわけじゃないし。文化部も興味あるのないし」
「じゃあ、生徒会は?」
「生徒会?」
「そう。生徒会に入っておくと、内申点が貰えて、高校受験の時に有利なんだよ?」
中学生になったばかりなのに、もう高校のことを考えているだなんて、真凛は凄いなぁと思いつつ。
わたしも、それってアリかも、と考えるようになった。
「見学だけでも行ってみようよ、美奈」
「うん、そうだね」
放課後、真凛と一緒に生徒会室に行ってみた。
そこには、メガネをかけた男の先輩と、ショートヘアーの女の先輩がいた。
物怖じしない真凛が、勢いよく声を出した。
「すみません、あたしたち、一年生なんですけど! 見学に来ました!」
すると、男の先輩が言った。
「ようこそ。僕は二年生の西条隼人。生徒会長だよ」
そして、女の先輩も自己紹介してくれた。
「私は二年生の江東綾香。副会長よ」
口には出さなかったけど、わたしはこう思っていた。
美男美女コンビだ……!
二人とも、とっても大人っぽくて賢そう。
さすが、役職についている人たちだ。
真凛が先に、次にわたしが名乗って、生徒会の活動について先輩たちから説明を受けた。
基本は週に一回だけ。
体育祭や文化祭がある季節は忙しくなる。
パソコンとかも使うらしいけど、優しく教えてくれるのだとか。
真凛は目をキラキラさせて、こう言った。
「あたし、入ります! 美奈も入るよね? ねっ?」
「あっ、はい……!」
見学だけのつもりが、入ることを決めてしまった。
我ながら、流されやすい性格だなぁと思うけど、せっかくの中学生活。何かを頑張ってみるのもいいよね?