教室から廊下へ向かう最中、
背後から呼び止められた。


「一緒に行こうよ。」


その瞬間、結月の心臓はドキドキが最高潮に達した。

驚いた私に構わずに軽快に前を歩き始めた。


「どうして??」


質問には触れずに、好きなアーティストの話題で盛り上がり始めた。


「ふふ、そう。」


「表情管理が最高だよね。」



ーー分かってる?私はあなたに夢中で、愛しているの。早く気づいて。そうじゃないと、私、辛くてたまらないよ。