ピピピッ──ピピピッ──
「ん・・・」
微かにアラーム音が聞こえてきて、沈んでいた意識が浮上する。
どうやら傷だらけの男の人を介抱しているうちに寝てしまったのだろう。
目を開けると、私はベット脇に座り込んでベットに寄りかかって寝ていた。
「やば・・・寝てた。あの、大丈夫で──あ、いない・・・?」
体を起こすと、ベットの上に傷だらけの男の人はいなかった。
辺りを見回しても、この部屋の中にいるような感じは無い。
その代わりに、ベットの傍に置いておいた薬箱が空いていて、水が減っていた。
そのことから、起きて飲んだんだということが分かる。
意識、戻ったんだ。
あんなにつらそうな所を見たから、心配してたんだけど・・・動けるまで回復したみたいでよかった。
「・・・っと、時間ヤバ・・・!!急いで準備しなきゃ・・・!」
そんなことを考えているうちに、時計を見るといつも準備を始めている時間を過ぎていた。
急いで準備をして学校へと向かった。