願いはクリスマスの日に叶えられた。

 目が覚めると、ベッドの横のテーブルに包み紙が置かれていて、それを開けると死ぬほど欲しかったものが現れた。

 フローラは大きな声を上げて両親の寝室に走って行き、ベッドにダイブして2人に抱きついた。

「月に代わっておしおきよ!」

 ポーズをとったフローラの声を一日に何度も聞かされることになった両親だったが、その度に大きな拍手をするのを忘れなかった。
 娘が日本語に興味を示して喋ろうとしていることが嬉しかったのだ。