リーダーのような女子高生が男子につめよった。
 「おい、てめえ、なめてんじゃねえぞ」
 と、女子高生。
 「え」
 と、男子。
 なんか様子がおかしい、なぎさは思った。
 リーダーのような女子高生は男子のネクタイをつかんだ。
 「え」
 と、男子。女子高生が男子を突き放した。
 「うわあ」
 と、男子は後ろに倒れ掛かった。
 「な、なにを」
 女子高生が男子を片手で押した。
 「うわあ」
 男子は後ろに倒れた。女子高生が笑った。
 (ええええええええええ)と、なぎさ。
 男子は上半身を起こた。
 「痛いじゃないか」
 なぎさはたまらず出て行った。
 「ちょっと」
 と、なぎさ。
 女子高生たちがふりかえった。
 「なんだお前」
 「どうやらうちと同じ学校らしい」
 「お前、何年だ」
 と女子高生。
 「あの、私、1年生です」
 「1年か」
 と、リーダーのような女子高生。
 「1年がなんのようだ」
 と、リーダーのような女子高生がいった。
 「あのう、私、暴力はいけないんだと思うんですけどお」
 なぎさはきっぱりいった。
 「なんだとお」
 と、リーダーのような女子高生。リーダーのような女子高生がなぎさに詰め寄った。リーダーのような女子高生はなぎさに迫った。
 「なっ」
 と、なぎさ。リーダーのような女子高生はなぎさの胸のあたりを手で押した。
 「あ」
 なぎさは後ろにしりぞいた。
 「な、なにするんですか。暴力反対!」
 と、なぎさ。
 「何!」
 と、リーダーのような女子高生。
 「おい!」
 と、声がした。