「おおー!なんと輝きに満ち溢れた王子だろうか」

翌日。
カルディナ王国から、国王と王妃とカルロスが、セドリックに会いにやって来た。

初孫とあって、国王はもう目に入れても痛くないとばかりにメロメロになる。

「まあ、本当に可愛らしい天使ね」
「既に美形が完成されてるな。さすがは俺の甥っ子だ」

王妃とカルロスも、セドリックを腕に抱くと、見たこともないような笑顔になる。

血の繋がりや過去のわだかまりもどこへやら、セドリックを囲んで皆は心からの笑みを浮かべていた。

その様子を見て、プリムローズがそっとマルクスに話しかける。

「セドリックは親善大使のようですわね」
「そうだな、みんなの幸せの象徴だ。セドリックの周りには笑顔が溢れている」
「ええ」

その次の日にやって来たプリムローズの家族も、同じようにセドリックにメロメロになっていた。

そして国王一家もプリムローズの家族も皆、
「セドリックに会いに、これからは頻繁にここに足を運ぼう」
と口にしていた。