――どこのクラスの名簿にも、青空ひよりの名前がない。
――どうやら青空ひよりは春休みの間、夕陽まむと共に夕陽まむの実家へと帰省していたらしい。
始業式の日、教室ではそんな噂が飛び交っていた。
不思議と夕陽まむへの興味は跡形もなく消えていて、だからまっすぐ部屋へ戻った。
そこで、気づいた。
部屋から、青空ひよりの痕跡がことごとく消え去っている。
自分とひより以外がこの部屋に入った痕跡はない。
恐らく、ひよりが旅支度をするときにすべて片付けていたのだろう。
どうして気づかなかったのか。
――どうやら青空ひよりは春休みの間、夕陽まむと共に夕陽まむの実家へと帰省していたらしい。
始業式の日、教室ではそんな噂が飛び交っていた。
不思議と夕陽まむへの興味は跡形もなく消えていて、だからまっすぐ部屋へ戻った。
そこで、気づいた。
部屋から、青空ひよりの痕跡がことごとく消え去っている。
自分とひより以外がこの部屋に入った痕跡はない。
恐らく、ひよりが旅支度をするときにすべて片付けていたのだろう。
どうして気づかなかったのか。