また始まった……。
突然何の話をし出すかと思えば、ふふふと愉しそうに顎に手を当てこっちを見てるんだから恐ろしい。
「相当璃子のこと好きなんじゃない? やるわねー」
……この人この前〝ごめん〟とか送ってこなかったっけ? 忘れた?
あの朝の出来事を愛花に見られてなくて、ほんとによかった。
あの時の雪平くん……いきなりあたしを引っ張って、まるで独占欲全開みたいなこと言うんだもん。
もしそんなところを愛花に見られてたら──。
いやいや、なに思い出してるのあたし!
「もう! そういうのいいって。だいたい今日は勉強しに行くだけなんだから」
「へーえ。勉強しに行くだけなんだー」
「そーよ? それが──って」