「ねぇ手ぇ振ってるかわいー!」

「はぁ……雪平くんの笑顔、今日も癒しすぎる」

「目が幸せ〜」


そう。

彼はいわゆるこの学校のアイドル的存在で、いつもいつも大量の熱〜い眼差しが注がれている。

不思議にも、本人には全くその自覚がないみたいなんだけど……。



「いいなーあ」

「いっつも璃子ちゃんだけずるい〜」


どういうわけか、あたしはそのアイドルに懐かれている……らしい。