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──うわぁ。今日もすごい見られてる……。
ここはお昼休みを迎えた、1年C組の教室。
高校入学から約1ヶ月が経ち、もうほとんどクラスメイトの顔と名前が一致するようになってきた、今日この頃。
このクラスには、お昼休み恒例の光景と呼べるものができていた。
そしてそれは今日も、お決まりのようにやってきたんだ──。
「あ、藍原さん!」
「!」
手洗い場から戻るや否や大きく響いた声にピクリと耳が反応する。
と同時に、複数もの視線が一斉に槍の如くあたし── 藍原 璃子を突き刺した。
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