健二の噂はたくさん聞いた。
暴力的な人物で、女の子たちに怖い思いをさせていると。だが、健二は僕を、ルルちゃんに近づかせなかった。

2人はうまくいき、健二とルルちゃんの結婚式に呼ばれた。

「私たちは、いえ、健二さんは、敵が多くて勘違いされやすいですが、これからは2人の王国を築いていきます」

その結婚式には、20人ひとは来ていなかった。親族のみの式で、なぜ僕が呼ばれたのかわからなかった。

テラスで一度はやめたがやめられなくなったタバコを吸っていると、

「ヨシュアくん、健二くんは女の人に怖いことをするのがすきなんだ、でも私はそれが好きなの」

と言った。

「だろうね」

僕は言った。

「なにかあったら、頼ってもいい?」

「いいよ、おめっと。」



そのあとも僕はルルちゃんを
インスタで様子を見続けた。
ルルちゃんは終始全然幸せそうで、
嘘をついているようにも見えず幸せそうだった。
僕はまさかの生涯、
独身でいてしまったのだった。